コンテスト授賞 |
第1回 P&I パテントコンテスト パテント・オブ・ザ・ベンチャー |
2004年11月8日
特許番号 特許 第3497091号
発明の名称 「プラズマ生成用高周波パワーの制御方法、およびプラズマ発生装置」
特許番号 特許 第3497092号
発明の名称 「プラズマ密度情報測定方法、および測定に用いられるプロ−ブ、並び
にプラズマ密度情報測定装置」
特許権者 名古屋大学長、株式会社ニッシン
発明者 菅井
秀郎(名古屋大学教授)、高須賀 誠一、豊田 直樹
発明としての技術的特徴
本発明は、高周波パワーの反射パワーをループアンテナで受信して高周波パワーの反射率の対周波数変化を求出し、反射率周波数特性で反射率が大きく低下するところがプラズマ密度に起因して高周波パワーの強い吸収が起こるピークであるとの関係から、プラズマ吸収周波数を検出し、さらにプラズマ密度を求める画期的なプラズマ測定技術である。プラズマ密度を長期間継続して適切に制御する技術の基礎となる技術として高く評価される。
特許権としての特徴
本特許は、プラズマ密度測定方法に関する技術であるが、この基礎技術に関連した、プローブ、測定装置、プラズマの制御方法、プラズマの発生装置と、応用・周辺技術にわたり広範囲な特許が取得されており、プラズマ制御技術を一つのシステムと見た視点からの特許取得は権利範囲として高く評価される。
市場面から見た評価
本発明が取り扱うプラズマ制御技術は、薄膜形成を中心に、広く製造技術に用いられている。また、プラズマの持つ高エネルギー特性を高度なレベルで制御することが製造装置の精度に大きな影響を与えることから、製造装置の差別化には大いに貢献し得る技術である。また、装置の簡易性から、コスト競争力も有し、市場への導入の実現性が高い技術である。
東京工業大学精密工学研究所 P&Iパテントコンテスト事務局 幹事:益 一哉、大嶋洋一